狩野建築 コラム

木造建築のメリット：戸建て住宅に採用される建築構造は大きく分けると、木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造の3種類に分類され、その中でも木造建築は使用する木材の種類により異なりますが、建築コストを抑えることができ、調湿性や通気性がよく、湿度が高まると湿気を吸い、空気が乾燥すると貯めた湿気を吐き出す性質があり、湿気が多い季節でも空気が乾燥する季節でも常に快適な環境でいられ、高温多湿な日本に最も適した住宅です。しかも、断熱性にも優れています。断熱性能を示す指標は熱伝導率が小さいほど熱が伝わりづらいことを意味しますが、木造住宅の柱や土台などでよく使われる、スギやヒノキ、ブナなどはコンクリートや鉄と比較しても、断熱性に優れています。しかも耐火性にも優れています。一般的な人は木は燃えやすいと言うイメージがありますが、柱や構造体など一定以上の厚みになると燃えにくい性質を持ってい
ます。仮に火が燃え移っても表面が炭化にとどまります。木造建築は柱や梁などの軸組で支える工法（木造軸組工法）なので、部屋の広さや形を自由調整することが出来、開口部も大きくとることができるというメリットもあります。
しかし、木造住宅はシロアリなどの害虫被害を受けることも少なくありません。現在の木造住宅はべた基礎（床下にコンクリートを敷き詰める）が普及になり、土台なども防蟻処理された物を使用し被害は減ってきていますが、害虫被害から建物を守る為には定期的な点検を行うと安心です。