狩野建築 コラム

外壁(モルタル)

モルタルとは水とセメントと砂を混ぜ合わせた素材で注文住宅などの新築に使われる外壁材の一つです。近年、注文住宅などの新築の戸建ては窯業系サイディングや金属サイディングが多くなり、モルタルの外壁は少なくなりました。しかし、昔の注文住宅ではモルタルが採用されることが多く意匠性優れていてサイディングのように継手もなければ、コーキングも必要ありません。また、モルタルの場合外壁を塗装することにより建物のイメージも変わり、将来リフォームなどをするときも安易に出来ます。ここではモルタル外壁の種類とモルタル外壁のメリット・デメリットについて説明したいと思います。

(モルタル外壁の種類)

モルタル外壁の種類はスタッコ仕上げ・リシン・吹き付けタイル・ローラー仕上げ・左官仕上げなどがあります。

「スタッコ仕上げ」

スタッコ仕上げとは、セメント・塗料・砂などの骨材を混ぜた塗材で、外壁のモルタル表面に模様を付ける方法です。塗膜が厚く、表面がデコボコしているのが特徴です。
スタッコ仕上げの塗装の施工方法は2種類あり1つは「吹き付け塗装」もう一つは「コテ塗り仕上げ」です。

吹き付け塗装とは、コンプレッサーという専用の機械を使い塗材を吹き付けて外壁をスタッコ仕上げにします。一定の間隔で吹き付けることにより外壁モルタルの表面がデコボコした仕上がりになります。

コテ塗り仕上げとは熟練した職人により、コテを使っての手作用で模様を付けていきます。コテだけではなく刷毛などを使って模様を付けることも出来ます。

スタッコ仕上げはデザイン性も豊富で、耐用年数も約10年と長いです。

「リシン仕上げ」

リシン仕上げとは外壁のモルタル面に上塗り塗装材に骨材を混ぜて、スプレーガンを使い外壁モルタルに吹き付けて塗装をします。
仕上がりは細かな凹凸があり、手で触るとざらざらとした感触があります。リシン仕上げの場合、費用が安くすみデザイン性も豊富で外壁に通気性もあります。

「吹き付けタイル(別名:ボンタイル)」

吹き付けタイルとは、専用のスプレーガンを使い塗料を吹き付けて仕上げます。吹き付け方は下塗り・主材・上塗りの順で吹き付けます。吹き付けタイルの仕上げは、ゆず肌や凹凸やなたその凹凸をコテやローラーで潰すヘッドカット仕上げなどもあります。吹き付けタイルは専門用語で複層仕上げ塗材とも言います。吹き付けタイルはデザイン豊富でクラック(ひび割れ)がしにくく、滑らかで艶のある仕上げなので、汚れなども落としやすいです。

「ローラー仕上げ」

ローラー仕上げは、吹き付け塗装と違い周囲に塗料が飛びにくく、ローラー仕上げは材料にもよりますが、テクニックが必要で様々な立体模様を出すことが出来、防水性や機能性にも優れています。

「左官仕上げ」

左官仕上げとは、熟練した左官職人がコテで模様を付けて外壁を仕上げる工法です。仕上げ材の種類は様々ありますが、ジョリパットも左官仕上げの一つです。仕上がりは職人によって様々ですが、仕上がりに味が出るので注文住宅で建てるならお勧めです。

(モルタル外壁のメリット)

「耐火性・耐久性に優れている」

モルタルの原料となる、セメント・砂・水は不燃性であり、燃えにくく一定の厚さに達すると防火性能の高さが高まり防火構造や耐火構造となることが認められ、木造建築物など防火地域や準防火地域にも多く採用されています。

「仕上げの種類が豊富」

モルタルの外壁は先にご説明した通り「スタッコ仕上げ」「リシン」「吹き付けタイル」「ローラー仕上げ」「左官仕上げ」などといった仕上げ材にも幾つかあります。その為、仕上げ材の自由度が高くデザイン性にも優れています。

「リフォームなども安易に出来る」

窯業系サイディングや金属サイディングその時の流行もあり、ある一定の年数が経つと廃番になり同じ製品がなくなることもあります。その為、注文住宅を建てて何年かしてからサッシの交換や建築面積に余裕があり増築などをする際にはその当時使用したサイディング
がなくなるケースが多いです。しかし、モルタルの場合原料がセメントと砂と水なのでデザインが変わることはなく、同時に外壁の塗装をすれば違和感なくリフォームが出来ます。

(外壁モルタルのデメリット)

「クラック(ひび割れ)が入りやすい」

外壁モルタルの場合クラック(ひび割れ)がおこりやすいです、特に窓などの開口部の角などにクラックを生じることが多いです。その対策としてメッシュを2重にし、強度を高めたりと工夫はしますが、建物も動くのでクラックは生じやすいです。

「コストが高くなる」

左官工事は熟練した職人により手作業で行います。その為施工期間も長く、外壁のモルタルを仕上げた後に養生期間を設け、外壁の仕上げ工事にかかるので、サイディングに比べると作業工程が多い為、その分コストが高くなります。

「汚れが目立つ」

外壁モルタルの場合、仕上げ材にスタッコ仕上げやジョリパット仕上げなど凹凸のある仕上げが多い為、道路沿いでは車の排気ガスや砂ホコリなどが付き雨や風などに晒されることにより外壁の汚れが目立つ。

「出来る職人が少なくなってきた」

左官職人は高度な技術が必要ですが、近年左官工事が少なくなって来ているので、若い左官職人も少なくしかも育たないので、将来的に
左官工事が出来る人材が不足してくる。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「注文住宅」を中心に手掛ける“家づくり”のプロ 株式会社狩野建築です。

町田・相模原・川崎を中心に、型にとらわれず自由な発想で、
あなたにとって家族にとって「大好きな暮らしを」考え、ご提案いたします。

〒215-0012 神奈川県川崎市麻生区東百合丘1-34-28
       電話:044-951-1162
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇